スマートカジュアルとは？マナーや着こなしのコツ、スタイル別コーデを紹介

ファッションには「スマートカジュアル」を含む4つのドレスコードがあります。ドレスコードとは、いわば“場所や時間にふさわしいファッション”のこと。マナーとしてTPOに応じた服装をすることで、場の雰囲気を保つためのルールとして浸透しています。
ドレスコードは格式の高い順に「フォーマル」「セミフォーマル」「インフォーマル」「スマートカジュアル」があります。
フォーマルは結婚式の新郎新婦やその両親クラスの方々が着ている正礼装です。セミフォーマルはフォーマル寄り自由度は高くなるものの、昼と夜で適した服装が異なるなど、格式は高めです。
そしてインフォーマルは、結婚式やパーティーなどでゲストが着る一般的な礼装を指します。 このインフォーマルよりもカジュアル度が増した服装が「スマートカジュアル」です。

スマートカジュアルとは、フォーマルと普段着のちょうど中間くらいのスタイルを指します。具体的にはレストランで食事をするときや結婚前の両家顔合わせなど、「格式を求められる場ではないものの、きちんと感がほしいシーン」に対応できる服装です。 たとえばワンピース、トップス＋スカートなどのスタイルがスマートカジュアルに該当します。
スマートカジュアルでは服の素材・色などの決まりがなく、フォーマル服のように具体的な定義があるわけではありません。普段着よりも洗練されていて上品さを感じる服装であれば、スマートカジュアルに含まれると考えてOKです。「テレビ局の女性アナウンサーが着ている服装」をイメージするとわかりやすいでしょう。

スマートカジュアルとスーツの違いは、必ずしも上下セットで着用しなくてよいこと。
もちろん、スマートカジュアルでスーツのジャケットを着用することもあるかもしれません。 ただスマートカジュアルの場合、スーツのように「セットアップで着る」といった決まりはなく、ジャケット＋別のパンツやジャケット＋柄物スカートorワンピースなどもOK。
もちろんジャケット＋ボトムスでのセットアップ着用も問題ないので、組み合わせの幅はスーツに比べて広くなります。

スマートカジュアルとオフィスカジュアルの違いは「服を着る目的」です。
オフィスカジュアルの場合はあくまでもお仕事が目的であり、社内の方や取引先、お客様に信頼感や安心感を持ってもらえる服装を前提として着用します。よってカラーリングもベーシックなものを基調としたり、カラーや派手な装飾は控えめにしたりといった工夫が必要です。
一方スマートカジュアルは、食事会や同窓会、カジュアルなパーティーなど、より幅広いシーンで用いられる服装です。色や柄にルールはなく、明るさや華やかさを感じるアイテムも取り入れられます。もちろん品のよさは必要とされますが、オフィスカジュアルに比べるとやや自由度が高い服装と考えてよいでしょう。

スマートカジュアルで求められる要素は“上品なきちんと感”と“清楚さ”。普段着よりもきちんと見えて清潔感があり、上品な女性らしさのあるスタイリングが求められます。
またスマートカジュアルでは、フォーマル・セミフォーマルのように堅苦しくなりすぎないことも大切。適度な親しみやすさもありつつ、知性や大人らしさ、品格を感じる服装がスマートカジュアルにふさわしいといえるでしょう。

スマートカジュアルを着こなす際は、全身をシンプルにまとめることが大事なポイント。シンプルにまとめることで上品さやきちんと感を演出でき、レストランやパーティー会場などの場にふさわしい雰囲気を纏えます。 フリルなどの装飾の入った服を選ぶ場合はやりすぎ感がなく、大人っぽさを感じるアイテムを心がけるとよいでしょう。

スマートカジュアルでは上質なアイテムを取り入れることが大切。たとえばとろみ素材の服やツイード素材、ジャガード素材の服や光沢感のある服などは、リッチな印象を与えてくれるのでスマートカジュアルにぴったり。 ほかにはかっちりめのバッグやパンプスなどの小物、アクセサリーなどで上質なアイテムを取り入れてもOKです。
上質なアイテムを取り入れることで大人の女性の風格、魅力を引き出してくれて、より素敵なスマートカジュアルスタイルに仕上がります。

スマートカジュアルでは普段着ているようなカジュアルファッション、ラフな服装がNGです。
たとえばTシャツやパーカー、デニムなどのカジュアルの定番アイテムや、オーバーサイズワンピースなどのリラクシー感が強いアイテムは、場の雰囲気にそぐわない可能性が高いです。あくまでも「上品さ」「きちんと感」を意識したうえで、だらしない印象のコーディネートにならないよう注意しましょう。

スマートカジュアルでは肌の露出が多いファッションもNGです。胸元が大きく開いたワンピースやオフショルダーの服、ミニスカートなどは避けましょう。脚を出す場合はストッキングを着用するのがベターです。
また、ノースリーブのトップスやワンピースなどはスマートカジュアルの定番ですが、場によってはジャケットやボレロ、カーディガンなどを羽織ったほうがいい場合もあります。あくまでも清楚さを意識し、TPOに合わせた着こなしをすることが大切です。

スマートカジュアルでは、タイトでボディラインが目立ちすぎる服も好ましくありません。体の線を強調しすぎると、品のない印象に見られてしまいます。
たとえばワンピースを選ぶ場合は、体にフィットしてボディラインを強調するデザインのものを避けましょう。またタイトスカートを選ぶ場合は、お尻や太もものラインが強調されにくいものを選ぶことをおすすめします。

スマートカジュアルではスニーカーやビーチサンダルなど、カジュアルな靴を避けましょう。全身をスマートカジュアルで固めていても、靴がカジュアルだとちぐはぐな印象になりがち。足元はパンプスを選び、大人っぽく仕上げることを意識するとうまくいきます。
パンプスはヒールなし・ありどちらでもかまいませんが、スタイル良く見せたい人はヒールありがおすすめ。ヒールありを選ぶ場合は、3cm～7cmくらいの程よい高さをチョイスしましょう。
また、カジュアルなパーティーなど、厳格なドレスコードが求められない場ではサンダル、ミュールもアリとされています。サンダルを履く場合もカジュアル寄りのデザインではなく、きれいめな雰囲気の服装に合うドレッシーなデザインのサンダルを選んでみて。

少し華やかさがほしい時に便利なアクセサリーですが、スマートカジュアルの場合はアクセサリーを盛りすぎないよう気を付けて。大振りのアクセサリーでゴテゴテと盛りすぎると、人によっては下品な印象に見られてしまう可能性があります。
品よく見せたい人は、小ぶりなアクセサリーを選びましょう。さりげないきらめきをプラスによって上品かつおしゃれに見せられます。ちょっと華やかさを出したいときは、華奢なデザインで揺れるタイプのピアス、イヤリングなどを取り入れても◎。